- 2007年11月08日 22:50
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岩田 バランスWiiボードは、
最初は左右のバランスをとるようになっていたのが
4点のセンサーで、前後左右のバランスをとれるようになったりと
仕様が大きく変化しただけでなく、デザインに関しても、
かなりの試行錯誤があったようですね。
宮本 もともとこの企画は、体重計からスタートしていますので、
初期のバランスWiiボードの形状は、
体重計のように真四角に近かったんです。
その上に乗って、いろんなトレーニングを試してみたんですけど、
どうしても腑に落ちなかったんですね。
そこで、トレーニングに腕立て伏せを取り入れるんだったら、
やっぱり左右の幅を肩幅くらいのサイズにしてほしいと言ったら、
サイズを大きくすると、コストがかかるとか、
みんな、後ろ向きのことばかり言うんです。
岩田 ソフトに同梱するものですし、
1円でも安くつくるというコスト意識が強かったんですね。
宮本 1円でも安くつくれということは、
僕が繰り返しスタッフに言っていたことなんで仕方ないんですけど、
やっぱり真四角のボードには違和感を感じていて、
設計はかなり進んでいたんですけど、
急きょ・・・(苦笑)。
岩田 出ました。伝家の宝刀、ちゃぶ台返し(笑)
宮本 (笑)。「肩幅を基本にしてサイズを決めない?」って言ったら、
「そうしたら強度も変わってしまうし、大変なことになる」って。
岩田 わたしは、バランスWiiボードの大きさが変わったときの、
ハード設計者の呆然とした顔が忘れられません(笑)。
宮本 最後には笑顔になればいいかなと思って・・・。
でも、ホントに申し訳ないことをしましたね。
続いては、7月の「Wii Fit」発表時にちょっと話題になっていた、地域によってボードのサイズは異なるのか?という話題です。
宮本 「バランスゲーム」の中には
「バランススノボー」(※9)というゲームも入っていて、
横長のサイズになったおかげでスノボーらしくなりました。
真四角のボードに乗ってても、気分は乗りませんよね。
だから、体重計よりスノーボードの形に近くてもいいのかな
みたいなことも、一時期は考えたりしたんですけど、
さすがにそこまで大きくするとリビングには
置いておけなくなってしまいますよね。
そこで肩幅のサイズを基準に考えるようにして、
大きな外国の方にはちょっと幅が狭いかもしれませんけど、
日本人の肩幅のサイズをいろいろ測ってみて、
大きいのからちっちゃいのまで試作品をつくってもらって、
今のサイズに決めました。
続いて、岩田社長もちゃぶ台返しをしたというお話です。公式サイトなどを満てば分かる通り「バランスWiiボード」~「Wii本体」間は無線接続です。しかし開発当初はWiiリモコンに接続するという形で作られていたようで、これについて岩田社長からツッコミがありました。
宮本 ところで今回は、岩田さんもちゃぶ台返しをしましたよね。
岩田 あの話ですね(笑)。
もともとバランスWiiボードからはコードが出ていて、
そこにWiiリモコンをプチッとつなぐことで、
本体に無線の信号を飛ばすことになっていたんですよね。
そうすることでコストは安くなりますから。
宮本 僕、貧乏性なんで(笑)。
それに、Wiiリモコンと新しい周辺機器をつなぐというのは、
Wiiのコンセプトのひとつでもあるので、
なんとかしたいと思っていたんですけど、
岩田さんに「不細工ですね」って言われてしまって・・・。
岩田 わたしは体重を量るために、わざわざしゃがんで
Wiiリモコンをつなぐ自分がどうしても想像できなかったんです。
それに、そういうことをお客さんに強いるのも
よくないと思ったんですね。
だから、そのことについては、強く主張しましたよね。
『Wii Fit』の仕様にわたしが影響を与えたことは
そこだけと言ってもいいくらい(笑)。
以上、社長が訊く「Wii Fit」第1回のまとめをお送りいたしました。今回紹介したエピソード以外にも興味深い事がたくさん書かれていますので、まだの方はぜひお読みください。
◎関連リンク
□社長が訊く「Wii Fit」 Vol.1 宮本茂編 (Wii.com)
◎関連ニュース
□Wii.com、「社長が訊くWii Fit」を連載開始。第1回は宮本さん
□「Wii Fit」&「バランスWiiボード」関連ニュースはこちら
編集者: にんてんまん
記事のカテゴリ: Wii Fit
(関連: Wiiニュース, Wiiニュース > クリエイターボイス, コントローラ, 周辺機器, 周辺機器 > バランスWiiボード)
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