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　任天堂は17日、平成26年3月期の通期業績予想の修正について発表しました。

　通期の業績予想は、売上高は9200億円から5900億円に、営業利益は1000億円から一転して350億円の営業損失に、経常利益は900億円から50億円に、純利益は550億円から250億円の純損失へと、それぞれ下方修正されました。
　今回の修正は年末商戦の状況などを受けたもので、今期は岩田聡社長がコミットメントとして掲げた営業利益1000億円には遠く及ばない状況となりました。

　業績予想に関する記者会見では、岩田社長より年末商戦までの販売状況について説明がありました。営業利益を押し下げた要因としては、ソフトの販売数量の減少が最も大きく、また期初では見込んでいなかったWii U本体の値下げや、広告宣伝費が円安により円換算した際に増額となったこと、また研究開発が増額となったことも要因としています。
　広告宣伝費については円安の影響による増額ですが、研究開発費については、継続した開発体制の強化や、新たな研究開発を踏まえて予想を見直したとのこと。

　年末までの販売状況については、まず国内のニンテンドー3DSに関しては、目安としていた500万には届かない490万台となったものの、日本国内において年間400万台を達成したハードは2000年以降ではDSと3DSのみであることから、日本では2012年に続き好調となりました。
　一方で、海外ではソフトラインナップの充実により勢いは増したものの、年末商戦で販売を大きく加速させるには至りませんでした。販売数量は予想を下回っており、欧州ではフランスのみ比較的好調と言える状態だったとしています。

　Wii Uに関しては、年初からの不調を受けてソフトラインナップの強化やお得なセット販売、欧米での値下げなど様々な施策が取られました。しかしながら、年末にはある程度の販売の伸びがあったものの、目標に対しては遠く及びませんした。

　販売目標も修正されており、ニンテンドー3DS本体は1800万台から1350万台、ソフト8000万本から6600万本、Wii本体は200万台から120万台、ソフトは2000万本から2600万本、Wii U本体は900万台から280万台、ソフトは3800万本から1900万本にそれぞれ変更となりました。Wiiソフトのみ増加、それ以外は下方修正です。特にWii Uが大幅な減少となっています。

　営業損益は350億円の赤字となりましたが、経常利益は50億円を確保しました。これは、想定を上回る円安となったことから為替差益が発生したためです。なお想定為替レートは、USドルは1ドル90円から100円、ユーロは1ユーロ120円から140円にそれぞれ修正されています。
　一方、経常利益から当期純損益で損失が拡大している理由は、今期において業績の回復が見込めなくなったことにより、主に米国における繰り越し欠損金などに対する繰延税金資産を取り崩す必要が出てきたためとしています。

　なお、今回の会見は業績予想の修正に関する内容が主で、来期など今後の展望についての説明は1月30日の経営方針説明会にて行われます。
　任天堂らしい利益水準を取り戻すためのステップとして示された営業利益1000億円のコミットメントですが、一転して3期連続の営業赤字見込みとなりました。これを受けて来期以降でどのように業績回復を目指すのか、30日の発表にも注目です。

◎関連リンク
　□通期業績予想及び配当予想の修正に関する社長会見での冒頭説明 （任天堂）

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　　編集者： にんてんまん
　　記事のカテゴリ： 任天堂ニュース
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