- 2009年02月04日 01:43
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任天堂より、2月5日に「アナザーコード:R 記憶の扉」が発売されます。本作は、2005年にニンテンドーDS向けに発売されたアドベンチャーゲーム「アナザーコード 2つの記憶」の続編にあたる作品です。
前作はDSの特徴を最大限に活かした”DSらしいゲーム”に仕上がっていましたが、Wii版でもそれが実現できるか。または”Wiiらしいゲーム”とは何か、考えていきたいと思います。
前作はDSの特徴を最大限に活かした”DSらしいゲーム”に仕上がっていましたが、Wii版でもそれが実現できるか。または”Wiiらしいゲーム”とは何か、考えていきたいと思います。
コラムの前に注意事項です。この記事にはDS版のネタバレが含まれていますので、「Wii版を遊ぶ前にまずDS版をクリアしておこう」と思う方は、この先は読まない方が良いかも知れません。
さて、上でネタバレ注意とか言いつつも、まず最初に、僕がDS版アナザーコードで驚いた謎解きを2つ紹介したいと思います。
1つは、書斎のテーブルの上に写真立てが置いてあって、(どっちの画面に何が書いてあったかは忘れたのですが)一方の画面に鍵、もう一方の画面には本など、両画面に良く分からない記号のような絵が描いてある、という謎解きです。これは、鍵がどこに隠されているかを示しているのですが、画面をタッチしていても謎は解けません。
答えは、DS本体を90度回転させて縦にして写真立てのように置いて、上画面の絵を下画面に写して見るというものです。すると、鍵と本の絵が重なり、よく分からない記号も重なり合い「F」という棚の位置を示している事が分かります。
そしてもう一つ。子供部屋にある、作成途中の版画を完成させる謎解きです。これも、タッチスクリーンを操作しても一向に解けず、ふと「実際の版画だったら重ねて絵を写すだけなんだよなあ」と思い、DS本体を閉じてみるわけです。そして開くと、みごとに下画面に絵が写り、版画が完成しました。
上で紹介した2つの謎解きに共通しているのは、”DSにしかできない体験”であるという事です。これらの謎解きは、同じ携帯型ゲーム機でもPSPやGBAには出来ませんし、モニターが必要な据置型は論外です。いま手に取っている機械に上下2つの画面があって、しかも開いたり閉じたり出来るものでなければ実現できないのです。
これらの謎解きでは、DS本体さえも謎解きの道具にすることで、プレイヤーが実際に謎に立ち向かっているような感覚にさせる事を実現しました。
つまり、これが”DSらしいゲーム”の一つの形なわけです。「そのハードでなければ出来ないこと」というのはこういう事だったんだ、と実感しました。
というわけで、続編である「アナザーコード:R 記憶の扉」は、”Wiiらしいゲーム”である事を期待したいところ。Wiiの特徴と言えば、Wiiリモコン、ヌンチャク、ポインタ操作、モーション操作などが挙げられますね。
2月の任天堂オンラインマガジンのインタビューによると、「RAS」というWiiリモコンっぽい機械が登場するようです。前作では旧DS本体っぽい「DAS」という物語の鍵を握るアイテムが登場していましたので、今回のRASも重要な役目を担っているのかも知れません。
さて。ここで、Wiiらしさの例として「おどるメイドインワリオ」にあった「バンジージャンプ」というプチゲームを紹介します。プチゲームとは、所要時間がたった5秒の短いゲームの事で、プレイヤーに要求される動作は、冒頭に表示される1つの命令のみです。
「バンジージャンプ」では、最初に”てをはなせ”という命令が表示されます。最初は「は?」と思うかも知れませんが、その通りにWiiリモコンを手放すだけでクリアです。コントローラを手放せばクリアなんて、ゲーム業界初ですね。
片手で持て、しかもストラップ装着が前提となっているWiiリモコンだからこそできる、型破りなプチゲームでした。
”Wiiらしいゲーム”の定義は色々あると思いますが、操作性をネタにゲームを作る場合は、上で紹介した「バンジージャンプ」が最適な例になると思います。
安全確保のために採用されたストラップさえもネタに使う、という姿勢を任天堂自らが示すことで「発想の幅も広がるだろう」と思いきや、サードからはそういった作品は出てきませんね。
で、こういったアイディアは、WiiやDSなどのプレイヤーの動作がそのまま操作に繋がるハードでなければ実現できません。5年目に突入したDSはまだしも、Wiiはまだ未開拓な部分が多く残っていると思うのです。
ただWiiリモコンを振ったりポインタを使ったりするだけではなく、ひとひねりしたアクションでプレイヤーを感心させる――ただ単に「リモコン使ってみました」的な作品が多いなか、「アナザーコード:R」には良い例として光り輝く作品になって欲しいと思います。
◎関連リンク
□「アナザーコード:R 記憶の扉」公式サイト (任天堂)
◎関連ニュース
□任天堂オンラインマガジン2月号 アナザーコード: R 記憶の扉
□アナザーコード:R 記憶の扉 紹介映像、TVCMなど公開
□[おすすめ]アナザーコード:R 記憶の扉
さて、上でネタバレ注意とか言いつつも、まず最初に、僕がDS版アナザーコードで驚いた謎解きを2つ紹介したいと思います。
1つは、書斎のテーブルの上に写真立てが置いてあって、(どっちの画面に何が書いてあったかは忘れたのですが)一方の画面に鍵、もう一方の画面には本など、両画面に良く分からない記号のような絵が描いてある、という謎解きです。これは、鍵がどこに隠されているかを示しているのですが、画面をタッチしていても謎は解けません。
答えは、DS本体を90度回転させて縦にして写真立てのように置いて、上画面の絵を下画面に写して見るというものです。すると、鍵と本の絵が重なり、よく分からない記号も重なり合い「F」という棚の位置を示している事が分かります。
そしてもう一つ。子供部屋にある、作成途中の版画を完成させる謎解きです。これも、タッチスクリーンを操作しても一向に解けず、ふと「実際の版画だったら重ねて絵を写すだけなんだよなあ」と思い、DS本体を閉じてみるわけです。そして開くと、みごとに下画面に絵が写り、版画が完成しました。
上で紹介した2つの謎解きに共通しているのは、”DSにしかできない体験”であるという事です。これらの謎解きは、同じ携帯型ゲーム機でもPSPやGBAには出来ませんし、モニターが必要な据置型は論外です。いま手に取っている機械に上下2つの画面があって、しかも開いたり閉じたり出来るものでなければ実現できないのです。
これらの謎解きでは、DS本体さえも謎解きの道具にすることで、プレイヤーが実際に謎に立ち向かっているような感覚にさせる事を実現しました。
つまり、これが”DSらしいゲーム”の一つの形なわけです。「そのハードでなければ出来ないこと」というのはこういう事だったんだ、と実感しました。
というわけで、続編である「アナザーコード:R 記憶の扉」は、”Wiiらしいゲーム”である事を期待したいところ。Wiiの特徴と言えば、Wiiリモコン、ヌンチャク、ポインタ操作、モーション操作などが挙げられますね。
2月の任天堂オンラインマガジンのインタビューによると、「RAS」というWiiリモコンっぽい機械が登場するようです。前作では旧DS本体っぽい「DAS」という物語の鍵を握るアイテムが登場していましたので、今回のRASも重要な役目を担っているのかも知れません。
さて。ここで、Wiiらしさの例として「おどるメイドインワリオ」にあった「バンジージャンプ」というプチゲームを紹介します。プチゲームとは、所要時間がたった5秒の短いゲームの事で、プレイヤーに要求される動作は、冒頭に表示される1つの命令のみです。
「バンジージャンプ」では、最初に”てをはなせ”という命令が表示されます。最初は「は?」と思うかも知れませんが、その通りにWiiリモコンを手放すだけでクリアです。コントローラを手放せばクリアなんて、ゲーム業界初ですね。
片手で持て、しかもストラップ装着が前提となっているWiiリモコンだからこそできる、型破りなプチゲームでした。
”Wiiらしいゲーム”の定義は色々あると思いますが、操作性をネタにゲームを作る場合は、上で紹介した「バンジージャンプ」が最適な例になると思います。
安全確保のために採用されたストラップさえもネタに使う、という姿勢を任天堂自らが示すことで「発想の幅も広がるだろう」と思いきや、サードからはそういった作品は出てきませんね。
で、こういったアイディアは、WiiやDSなどのプレイヤーの動作がそのまま操作に繋がるハードでなければ実現できません。5年目に突入したDSはまだしも、Wiiはまだ未開拓な部分が多く残っていると思うのです。
ただWiiリモコンを振ったりポインタを使ったりするだけではなく、ひとひねりしたアクションでプレイヤーを感心させる――ただ単に「リモコン使ってみました」的な作品が多いなか、「アナザーコード:R」には良い例として光り輝く作品になって欲しいと思います。
◎関連リンク
□「アナザーコード:R 記憶の扉」公式サイト (任天堂)
◎関連ニュース
□任天堂オンラインマガジン2月号 アナザーコード: R 記憶の扉
□アナザーコード:R 記憶の扉 紹介映像、TVCMなど公開
□[おすすめ]アナザーコード:R 記憶の扉
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