任天堂の平成20年3月期決算が、24日木曜日に発表されます。ニンテンドーDSが引き続き好調である事や、Wiiが世界各地で大幅に躍進するなど、前年度12月末時点で創業以来初の売上高1兆円を達成しました。
でも、決算は何をどう読めば良いんだろう? ということで、特に注目したい項目について、全4回で特集したいと思います。第1回は、決算を取り上げたニュースなどでよく見る「売上高」「営業利益」「経常利益」「純利益」の4項目について取り上げます。
でも、決算は何をどう読めば良いんだろう? ということで、特に注目したい項目について、全4回で特集したいと思います。第1回は、決算を取り上げたニュースなどでよく見る「売上高」「営業利益」「経常利益」「純利益」の4項目について取り上げます。
まずはじめに。この特集は、主にゲームソフトを売る会社の視点に立った解説です。そのため、ゲーム以外の商品の事は考えていません。特に、今は任天堂の決算前なので、話は任天堂視点になります。
ちなみに、任天堂の業績については、任天堂ホームページ内のIRニュースをご覧ください。PDFが嫌だという方は、N-Wii.netの記事をお読みいただければと思います。
→ 平成20年3月期第3四半期の任天堂の業績 (N-Wii.net)
説明を始める前に、上で出てきた「平成20年3月期 第3四半期~」について解説したいと思います。決算の場合には、実際の年よりも1つ進んだ数字を使うのが慣習であるらしく、平成19年度の場合は、平成20年になります。”3月期”というのは、その会社の年度末が3月31日である事を示しています。
「第3四半期」とは、四半期が3つ分という意味です。1つの年度(12ヶ月)を4つに分けたうちの一つが四半期(3ヶ月)ですので、今回の場合は3ヶ月×3で9ヶ月です。
任天堂は4月1日~翌年3月31日が一つの年度ですので、第3四半期は4月1日~12月31日ということになります。
さて、まずは簡単に用語を解説したいと思います。
ここから、人件費や宣言費など、会社の運営や商品を売るために使ったお金(「販売費及び一般管理費」)を引いたのが「営業利益(えいぎょうりえき)」です。これも、会社を見るときに重要な数字です。その会社は商品を売るためにいくらお金を使ったのかが分かりますので、”会社が利益を上げる力”や”儲けるための効率の良さ”をここで知る事ができます。
簡単に説明しましたが、ここからは実際にゲームソフトを売る時の事を考えてみましょう。例として、任天堂がWii向けにアクションゲームを発売したとします。定価は税込6800円となりますが、とりあえず税を考えるのはやめて、単純に6800円でいきたいと思います。
通常、ゲームソフトに限らず多くの商品は、
確かな数字は公開されたことがないので推測ですが、ゲームソフトの場合は、メーカーの取り分は定価の4割~6割です。それに問屋やお店の利益を上乗せして6800円になるわけですね。
真ん中を取って5割がメーカーの取り分であるとすると、定価6800円のゲームソフトを、任天堂は3400円で問屋へ売った事になります。これが、メーカーの利益、すなわち売上高です。
しかし、ゲームソフトという商品にするためには、ディスクを作ったり説明書を印刷したり、パッケージとして生産する必要があります。これにかかった費用が、簡単に言えば原価となります。
さらに、ゲームソフトを作る際には開発者に給料を払いますし、開発機材も必要ですし、ゲームを売るために宣伝も必要です。これが、”販売費及び一般管理費”に相当するものです。
つまり、売上高から、ゲームを売るために使ったお金を引いた残金が、営業利益です。
ここから先、為替差益などを計上して経常利益が決まるわけですが、これについては次回の特集でお話したいと思います。
→ 第2回「為替差益・為替差損」へ進む
※この特集は、用語や仕組みを分かりやすくするため、かなり話を端折って説明しています。そのため、専門の方には失礼かもしれませんが、ご理解くださいますようお願いいたします。なお、説明について間違いがあれば、ご指摘してくださればと思います。
ちなみに、任天堂の業績については、任天堂ホームページ内のIRニュースをご覧ください。PDFが嫌だという方は、N-Wii.netの記事をお読みいただければと思います。
→ 平成20年3月期第3四半期の任天堂の業績 (N-Wii.net)
説明を始める前に、上で出てきた「平成20年3月期 第3四半期~」について解説したいと思います。決算の場合には、実際の年よりも1つ進んだ数字を使うのが慣習であるらしく、平成19年度の場合は、平成20年になります。”3月期”というのは、その会社の年度末が3月31日である事を示しています。
「第3四半期」とは、四半期が3つ分という意味です。1つの年度(12ヶ月)を4つに分けたうちの一つが四半期(3ヶ月)ですので、今回の場合は3ヶ月×3で9ヶ月です。
任天堂は4月1日~翌年3月31日が一つの年度ですので、第3四半期は4月1日~12月31日ということになります。
さて、まずは簡単に用語を解説したいと思います。
売上高
最初は「売上高(うりあげだか)」について。漢字の通り”売り上げ”のことで、その会社がどのくらい商品を売ることができたかを知る事ができる数字です。単純に、会社が成長したのか、それとも不調だったのかどうか、パッと見て分かる数字です。売上総利益と営業利益
で、売上高から、商品の生産などに掛かったお金(原価)を引いたのが「売上総利益(うりあげそうりえき)」です。ここから、人件費や宣言費など、会社の運営や商品を売るために使ったお金(「販売費及び一般管理費」)を引いたのが「営業利益(えいぎょうりえき)」です。これも、会社を見るときに重要な数字です。その会社は商品を売るためにいくらお金を使ったのかが分かりますので、”会社が利益を上げる力”や”儲けるための効率の良さ”をここで知る事ができます。
経常利益
その営業利益から、営業以外で使ったお金を引いたのが「経常利益(けいじょうりえき)」です。本業の活動以外に、株で儲けたなどの場合は、ここで利益として計上されます。任天堂の場合は、よく「為替差益」や「為替差損」と言ったキーワードが登場しますが、この2項目もここで計算しています。これについては、明日21日の特集で取り上げますので、ひとまず置いておきます。純利益
最後に、経常利益から特別な損失や利益を計算し、税金を引いて残ったお金が「純利益(じゅんりえき)」です。これが、最終的に会社に残るお金です。簡単に説明しましたが、ここからは実際にゲームソフトを売る時の事を考えてみましょう。例として、任天堂がWii向けにアクションゲームを発売したとします。定価は税込6800円となりますが、とりあえず税を考えるのはやめて、単純に6800円でいきたいと思います。
通常、ゲームソフトに限らず多くの商品は、
メーカー → 問屋 → お店 → お客さん
という流れで商品が動いていきます。ゲームの場合は二次問屋があったりもしますが、今回はメーカーである任天堂について考えていますので、除外します。確かな数字は公開されたことがないので推測ですが、ゲームソフトの場合は、メーカーの取り分は定価の4割~6割です。それに問屋やお店の利益を上乗せして6800円になるわけですね。
真ん中を取って5割がメーカーの取り分であるとすると、定価6800円のゲームソフトを、任天堂は3400円で問屋へ売った事になります。これが、メーカーの利益、すなわち売上高です。
しかし、ゲームソフトという商品にするためには、ディスクを作ったり説明書を印刷したり、パッケージとして生産する必要があります。これにかかった費用が、簡単に言えば原価となります。
さらに、ゲームソフトを作る際には開発者に給料を払いますし、開発機材も必要ですし、ゲームを売るために宣伝も必要です。これが、”販売費及び一般管理費”に相当するものです。
つまり、売上高から、ゲームを売るために使ったお金を引いた残金が、営業利益です。
ここから先、為替差益などを計上して経常利益が決まるわけですが、これについては次回の特集でお話したいと思います。
→ 第2回「為替差益・為替差損」へ進む
※この特集は、用語や仕組みを分かりやすくするため、かなり話を端折って説明しています。そのため、専門の方には失礼かもしれませんが、ご理解くださいますようお願いいたします。なお、説明について間違いがあれば、ご指摘してくださればと思います。
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コメント (1件)
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- 特集:決算の読み方1 『売上高・営業利益・経常利益・純利益』 | N-Wii.net,Eğer burada bilgileri görüntüleyebilirsiniz ilgili makaleler görmek istiyorsanız bu makalede, Ancak tam yazılmıştır:louis vuitton outlet,http://www.fortsask.ca/fortsask/lv.aspx
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