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3D対応ゲーム、実はゲームキューブでも実現可能だった?

  • 掲載: 2010年2月2日 01:43
 任天堂の岩田社長は、最近流行している3D映画3D対応テレビについてコメントしました。
 岩田社長は、3D映画について「映画がどんどん3Dになっていくのは1人のユーザーとしてワクワクしますし、2時間の映画をメガネをかけて座って見るということに関しては抵抗はむしろありません」とコメント。しかし家庭用ゲームについては、

 ただ、「家庭のテレビゲームが、本当にメガネをかけてみんなが遊ぶようになるんだろうか」、あるいは、「メガネをかけている人の横でメガネをかけていない人の目には、それはどう見えるんだろうか」とかいうことを考えた時に(中略)「われわれにとって、メガネをかける3Dというのは相性がいいのか」ということに関しては、ちょっと疑問を感じています


 と、3Dについて否定的な考えを示しました。ほか、「メガネをかけてみんなでゲームをするのか」という事についてや、長時間3Dのゲームをプレイする事に対する人体の影響なども考慮すると、解決すべきハードルは高いと結論付けています。

 しかしながら、任天堂の社内でも3Dの可能性については昔から議論されていたようで、ゲームキューブには3D出力が可能な回路が実装されていたとのこと。

 岩田社長: 実は3Dの可能性ということはずいぶん昔から議論があって、それこそゲームキューブを作った時代から3Dのディスプレイができた時のために左目用の絵と右目用の絵を分けて出せるような回路が実はこっそりと仕込んであったんです。

 当時は3D対応テレビが発売されるといった動きはなく、3D対応のゲームキューブソフトが発売される事もありませんでしたが、対応できるような仕組みは実装されていたようです。

 ちなみに任天堂は、ゲームキューブより前の1995年に3D映像が楽しめる「バーチャルボーイ」を発売しています。しかし、本体の中を覗き込むような特殊なプレイスタイルや、映像が赤と黒の2色に限られていたこと、特殊なハードであるが故に宣伝にも苦労するなど、様々な理由により良い結果は残せませんでした。
 バーチャルボーイに関しては、枯れた知識の水平思考さんの任天堂失敗列伝~第三回~「バーチャルボーイの巻」にて詳しい紹介や考察がなされていますので、ぜひご覧ください。

 家庭用ゲーム機ではPS3が年内に3Dゲームの対応を目指すといった動きがありますが、Wiiには”リビングのTVに接続されたWiiに家族が集まる”というコンセプトがある事から、3Dは現時点では任天堂が目指す家庭用ゲーム機のコンセプトに適していないと言えそうです。
 技術の進歩により”たくさんの人が同時に体験できる3D”が実現できたとき、家庭用ゲームでも3Dが広まっていくのかも知れません。

◎関連リンク
 □第3四半期決算説明会 質疑応答 3ページ (任天堂)

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