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「NO MORE HEROES」は黒字?――マーベラス株主総会にて

  • 掲載: 2008年6月21日 20:37
 マーベラスエンターテイメントは昨日、都内で株主総会・経営近況説明会を開催しました。
 まこなこさんにて、株主総会と経営近況説明会の模様を詳細にレポートした記事がありましたので、取り上げたいと思います。
 で、アニメ関連や携帯電話向け事業などのその他の情報はまこなこさんの記事を読んでもらうとして、ここではゲーム関連の話をしていきます。まずは、ソフトの開発本数や売り上げについて。

 PS2ソフト11タイトルのうち、7タイトルが不採算。不採算7タイトルで1億6千万円の赤字。Wiiもサードパーティには厳しい。ニンテンドーDSは好調。PSPは1タイトルを発売した。
 ゲームは海外で売れており、牧場物語が当社初の国内外合わせて100万本を達成。牧場物語オンラインは来期からサービスを開始予定。牧場物語の海外名「HARVEST MOON DS」は欧州で累計53万本、北米が累計28万本となっている。また「NO MORE HEROES」が欧州15万本、北米が18万本。国内は大幅に未達だが、海外は大幅に達成。



 Wiiソフトについては具体的な数字が挙がっていませんが、「サードパーティには厳しい」という認識のようですね。しかし、プレイステーション2向けも11タイトル中7タイトルが不採算との事ですので、Wiiだけが厳しいというわけでは無さそうです。

 また、同社が昨年12月に発売した「NO MORE HEROES」は、国内では低調だったものの、北米や欧州など海外では目標以上の売り上げがあったとの事ですね。
 VGChartzによると、国内での売り上げは約3万本のようですが、海外とあわせると30万本以上になりますので、採算は取れたのではないでしょうか。ディレクターの須田剛一氏も続編には前向きなようですので、黒字だったんでしょうね。

 あと、気になる事があったので1つ取り上げたいと思います。続いては、ソフトの開発費用について。経営近況説明会の質疑応答にて出た「26億円の棚卸資産はどの辺にお金がかかっているのか」という質問に対する答えです。

 26億円の内訳は、DSソフト1本につき、5000万円から1億5千万円、Wiiが7000、8000万円から4億円かかる。現在Wiiが6から7本で半分の13億円位占める。PS3やXbox360の研究にも数億円。他はDSやPSPなど細かいタイトルの積み重ね。


 「棚卸資産」とは、要するに出荷していない在庫の事ですが、同社はソフト開発費もコンテンツの一部として棚卸資産に計上していますので、在庫+未発売ソフトの開発費=26億円と考えて良いでしょう。
 26億円のうち半分の13億円がWii関連という事で、Wiiソフトの開発費が多く占めているのか、もしくはWiiソフトの在庫を多く抱えているのかという事になるかと思いますが、恐らく両方ですね。

  → マーベラスエンターテイメントが発売したWiiソフト一覧

 同社は、キャラクター物のゲームも多く発売していますが、残念ながらWiiでは「牧場物語」以外はほとんど不発に終わっていますので、そのあたりの在庫を多く抱えているのかも知れません。
 また、「王様物語」や「ルーンファクトリー フロンティア」の開発が進行中ですので、この辺りの開発費が計上されているのでしょう。もちろん、未発表のソフトもあるでしょうしね。

 以上、マーベラスエンターテイメントのゲーム関連の業績などをお伝えいたしました。同社は、「牧場物語」シリーズの展開や新作「王様物語」などでWiiに積極的ですので、今後も頑張って欲しいところですね。

◎関連リンク
 □マーベラスエンターテイメントの株主総会 (まこなこ)