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米セガサミーHD役員: Wiiについて「時代遅れ」とコメント、後に釈明

  • 掲載: 2007年6月17日 02:00
 セガサミーホールディングスの米国子会社役員であるスコット・スタインバーグ氏はロイター通信にインタビューに答えました。同氏は、「Wiiの人気が2008年までに薄れる可能性がある」と言う旨の発言をし、各所で話題になっているようです。
 わぱのつれづれ日記さんによると、同氏はWiiの問題点について、以下のように語っています。
  • 任天堂のゲーム機「Wii」の人気が2008年までに薄れる可能性がある
  • 「Wii」は時代遅れのグラフィックに加え、ソニーや米マイクロソフトなど競合他社のゲーム機にみられる技術的なオプション機能を欠いており、長期的な生存能力が脅かされる可能性がある
  • 開発者が、「Xbox360」や「プレイステーション3」の価値について理解を深めれば、今後2~3年のうちにWiiは、かなり時代遅れにみえてくるだろう

 数年前とは違い、ゲームは必ずしもグラフィックのみで判断されるわけではありませんよね。「リアルさ」は、表現の一つとしてはもちろん認められる事ですが、これは方向性の違いであって、決して時代遅れではありません。
 例えば「Wii Sports」では、複雑な操作や表現を省いて直感的操作に重点を置くことで、シンプルながらも本格的になり、未経験者に対する壁を取り払うことに成功しています。

 さて同氏ですが、この後に釈明のコメントがあったようです。

 セガは当初からWiiを十分に支持してきましたし、今後も支持し続けるでしょう。我々がとても親密なパートナーであることは明らかです。任天堂はビジョンを示し市場を拡充することにおいて主導的な仕事をしてきました。それは、Wiiの可能性の利点を得ることについて、産業全体が責任と機会を共有しているということです。もし我々が真のポテンシャルを理解しなかったら、創造的な発展を行う素晴らしい機会を逸してしまうでしょうし、私がロイターのインタビューにおいて警告しているのはそのことに対してなのです。(中略)
 Wii、Xbox360、そしてPS3の全てがそれぞれ独自の利点を持っています。セガは3機種全てに対してゲームを提供していくことを喜ばしく思っています。

 前と後で、まったく態度が変わってしまっていますね。単にWiiに対する批判がどうのこうのよりも、責任ある役職に就いている身でありながら、あまりにも軽はずみな発言をし、さらにその後は擁護に終始すると言うことに問題があるでしょう。

 セガと任天堂については、「バーチャルコンソール」へのタイトル提供、「マリオ&ソニック in 北京オリンピック」の共同制作、「ナイツ」や「ゴーストスカッド」の開発など、少なくともWii向けに関しては非常に親密な関係です。

 この発言により両社の関係に問題が生じる可能性は小さいと思いますが、良好な仲に水を差すような形になってしまい、とても残念なことです。

◎関連リンク
 □任天堂の「Wii」、近く人気薄れる可能性=セガサミーHD米国法人幹部 (ロイター通信)
 □「Wiiは時代遅れ、近く人気が薄れる」by 米セガサミー (わぱのつれづれ日記)
 □「Wiiは時代遅れ」発言の米セガサミー役員が釈明 (わぱのつれづれ日記)