任天堂前社長・山内溥氏が死去
任天堂の前社長で相談役の山内溥氏が19日午前、肺炎のため京都市内の病院で死去しました。85歳でした。
山内溥氏は1927年、京都府生まれです。1949年には丸福(現・任天堂)の3代目社長に就任し、花札やかるたなどを製造・販売する地元企業から、家庭用ゲーム機を中心とした世界有数の娯楽企業へと任天堂を育て上げました。
一時期はレジャー施設やタクシー業、食品開発など経営の多角化に乗り出しましたが不調が続き倒産寸前の状態に陥った経験から、娯楽に専念することや借金はしないなどの方針を採り、これは現在でも受け継がれています。
1992年には米シアトル・マリナーズに出資し、日本人として初めて大リーグ球団のオーナーに就任しました。2002年には任天堂の社長を退任し、後任として岩田聡氏を指名、任天堂初の創業家外の出身である社長が誕生しました。
その後は取締役相談役に就任し、ニンテンドーDSの初期アイディアを提案しました。2005年に取締役を退任した後も、相談役や筆頭株主として任天堂へ様々な助言を行ってきました。
告別式は22日午後1時より、京都市南区上鳥羽鉾立町11の1の任天堂本社にて行われます。喪主は長男・克仁氏です。
ご冥福をお祈りいたします。
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任天堂の山内溥前社長が死去 85歳 (日本経済新聞)