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任天堂・岩田社長、コミットメントについて改めて言及

  • 掲載: 2013年7月1日 01:11
 任天堂が6月27日に開催した第73期定時株主総会にて、岩田聡社長は2013年度の”営業利益1000億円”のコミットメントについて改めて言及しました。
 岩田社長は1月末、2013年度の業績に関して「(発表当時の)足下の為替レートである1ドル=90円、1ユーロ=120円を前提として、営業利益1000億円を目指す」ことを表明、これを経営陣のコミットメントとしました。
 ”コミットメント”という言葉は、進退をかけた目標という意味合いでも多く使われるため、岩田社長が辞任を示唆したとの報道が当時ありました。こういった報道については「自分の進退について何か語ったことはございません」と否定しました。

 ビジネスサイクルの観点から単年度の業績で判断すべきではないとしつつも、プラットフォームの立ち上げや円高、コスト構造の影響があり、任天堂は2年連続の赤字決算となりました。
 しかし最近は円高が改善されつつあること、プラットフォームの立ち上げが終わり収穫期へと入っていくことなどから、業績回復に向けて”任天堂らしい利益水準”として4桁億円の営業利益を出すことをコミットメントとしたとのこと。

 また、株主総会の質疑応答では、コスト高とリストラについての質問も出ました。これについては、開発に必要な人員の規模は以前より増えているとしつつも「短期の業績を求めてリストラをいたしますと、会社で働く人たちのモラール(士気)は下がり、その人たちが不安に怯えながら作ったソフトが本当に世の中の人の心を動かせるのかということがございます」「任天堂では、それぞれの分野の社員が、それぞれの仕事の中身で貢献をして今の全体としての姿がありますので、その一部だけを取り出して「会社(の業績)が厳しいので会社を去ってほしい」とするのは、長期的に当社の力を強めることにならない」としました。
 岩田社長は「今の事業構造のままで、これからの為替のトレンドや今後のプラットフォームの普及度合いから考えて、しっかりと利益を出せる状態に変えていくことができると思っております」と語り、リストラを否定しました。

◎関連リンク
 □2013年6月27日(木) 第73期 定時株主総会 質疑応答 (任天堂)