今回のニンテンドーダイレクトは、任天堂本社7階の会議室にて収録されました。この会議室には、前社長である山内氏の時代から任天堂が大切にしてきた「
独創」という言葉のもと、Wii Uのコンセプトなどが決められた会議室でもあります。
以下、ニンテンドーダイレクトでの発表内容のまとめです。
新型コントローラの正式名称は「Wii U Game Pad」
Wii Uの新型コントローラは、画面が搭載されたタブレットのような形状をしていますが、この新型コントローラの正式名称が「
Wii U Game Pad」(ウィー ユー ゲーム パッド)であることが発表されました。
「ゲームパッド」とは、ファミリーコンピュータが米国で発売された際に、当時はジョイスティックが主流だったゲームの操作に対して、十字ボタンなどを搭載した平たいコントローラが「
NES Game Pad」と呼ばれるようになったことが由来です。
また、コントローラは昨年発表されたものから何点か改良が加えられました。
- スライドパッドからアナログスティックに変更。スティックの押し込み操作も可能に
- NFCリーダー・ライターを十字ボタン下部に搭載
- 電源ボタンの隣に「TVコントロール」ボタンを搭載
- グリップに厚みが増し、持ちやすいようになった
Wii U Game Padには「TVコントロール」機能を搭載
Wii U Game Padには、「TVコントロール」ボタンが搭載されています。このボタンを押すと、たとえWii Uが起動していなくても、コントローラの独立した機能として赤外線リモコンとして操作できます。
操作は画面からワンタッチで行えるようになっており、Wii U本体の起動やテレビの操作が可能です。
無線コントローラ「Wii U PRO コントローラー」も用意
Wii Uでは、全世界で1億9000万台以上が普及したWiiリモコンをはじめ、ヌンチャクやバランスWiiボードなど、Wiiの周辺機器をそのまま使用できます。
また、Wii U Game Padの大きさが不安な方に向けて、従来のコントローラのような形状をした「
Wii U PRO コントローラー」が発表されました。これは周辺機器として用意されます。
世界中のプレイヤーが繋がる「Miiverse」が初公開
ニンテンドーネットワークの重要な機能として「
Miiverse」が発表されました。Miiverseとは、MiiとUniverseの造語です。
Miiverseはテキストのほか、手書き文字やイラストなどを投稿できるSNSのようなものです。投稿一覧が表示されるページは
「Social Window」(ソーシャルウインドウ)と呼ばれ、Wii U Game Padなどで表示できます。ゲームを遊びながら、Wii U Game Padの画面で「Social Window」を起動することも可能です。
Miiverseは、Wii U Game Padをはじめ、Wii Uメニューからも利用できるほか、全てのWii Uソフトに対応しており、ソフトとの連携も可能です。例えば「NewスーパーマリオブラザーズMii」で、ミスをした時にヒント投稿が表示される、といった連携が想定されています。
将来的には「Social Window」は、ニンテンドー3DSのインターネットブラウザーや、スマートフォンやPCなど、Wii U以外からもアクセス出来るようになるとのこと。これはWii U発売後の実施となります。
また、Miiverseにはゲーム中断時の
スクリーンショット投稿機能も用意されています。一方で、コミュニケーションの場においてはネタバレが問題になりがちですが、Miiverseには
ネタバレ防止機能も用意しているとのこと。
なおMiiverseは、ニンテンドーネットワークの機能として、将来的に任天堂の次世代機が発売された場合でもプラットフォームを越えて利用できるよう設計されているとのこと。
世界中のMiiがつながる「Miiわらわら」
Wii U本体を起動した直後に表示されるWii Uメニューには、従来のようなゲームやアプリなどを起動するアイコンに加え、Miiを通して世界中のプレイヤーが表示される「
Miiわらわら」と呼ばれる演出が加わっています。
Wii Uメニューには
自分のMii、家族のMii、フレンドのMii、同じゲームを遊んでいる見知らぬMiiが表示され、他のプレイヤー投稿やイラストなどが表示されます。
Wii Uメニューでは、自分が持っていないゲームも”いま話題になっているゲーム”として、他のプレイヤーの反応と共に表示されます。そのため、いまたくさんの人が遊んでいるゲームや、それに対する反応などが気軽に分かるようになっています。
その他、発表された新機能や情報など
- Wii U Game Padには、本体から生成された画像が遅延無しで画面へ送信される。無線で快適に、リビングルームで自由に使える
- インターネットブラウザー機能を搭載。ページを見るのは手元で、共有したいものはテレビ画面で。キーワードは「ブラウザーをエンターテイメントに」
- Wii U Game Padでソフトウェアキーボードを使用可能、タッチパネルで直感的にキーボード入力が可能に
Wii Uのコンセプトは「世界中のリビングルームをつなげるマシン」
岩田社長は、Wii Uの目標として「
ソーシャルウインドウを通して世界中のリビングルームをつなげるマシン」を掲げました。リビングルームを遊び場に変えたWiiから、Wii Uでは時空を超えてリビングルームがつながる”
Wii Universe”を目指すとのこと。
○Wiiのコンセプト
- 家族とゲーム機の関係を変える
- テレビとゲーム機の関係を変える
- インターネットとテレビの関係を変える
○Wii Uのコンセプト
- コンソールがテレビから自由になる
- 2画面で新しいエンターテイメントを提案する
- 毎日電源を入れてもらうきっかけを作る
- 複数のリビングルームをつなぐソーシャルウインドウになる
現代ではネットワーク機器が発達し、リビングに複数人がいたとしても各々が装置に夢中になっている「ALONE TOGETHER」と呼ばれる現象が起きるようになりました。岩田社長は、ゲーム機もその一端を担ってしまっているとし、Wii Uが「ALONE TOGETHER」への理想的な答えになると語りました。
最後に岩田社長は、「
Miiverseによって、プレイヤーがたとえ一人だったとしても、同じゲームを楽しんでいる世界中のプレイヤーと共に楽しんでもらえるようにしたい」「
もうビデオゲームは一人で楽しむものではありません」と、Wii Uのネットワーク機能の構想を語りました。
なお、日本時間6日午前1時から行われるE3プレゼンテーションでは、Wii Uの発表を中心とし、ニンテンドー3DSの内容については別の機会に発表するとのこと。Wii Uの全貌が明かされるまであと数日となりましたが、一体どのような新情報やタイトルが発表されるのか楽しみですね。
◎関連リンク
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ニンテンドーダイレクト Pre E3 2012 (任天堂)