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海外のデベロッパーn-Spaceが経営危機に直面、従業員を一時解雇

  • 掲載: 2010年10月11日 23:00
 海外のデベロッパーn-Spaceは、公式ブログ上で同社の現状と今後に関する記事を掲載しました。
 事の発端は、先週の土曜日にFacebookにある同社の公式アカウントから「n-Space is down, but definitely not out.」という書き込みがあったことです。これを見た海外ユーザーの間では、n-Spaceが閉鎖の危機に直面しているのではないかと騒ぎになりました。

 n-Spaceでは、同日中に公式ブログにて今回の件についての説明を行いました。それによると資金面での問題があり、ここ数ヶ月の間で70~90人の従業員に給料を支払えない状態になっていたとのこと。先週の金曜日にはレイオフが実施され、先のFacebookでの発言はそれを受けてのものだったようです。
 現在は取引先の数社と協議を行っており、計画通りに進めば週末までには従業員の再招集が行われる予定となっています。

 同ブログでは、ゲーム業界の現状についても述べられています。

 ゲーム産業は、率直に言って窮地に陥っています。経済はお客さんから可処分所得を奪いました。そして、ユーザーが一年間に購入できるタイトルの数を減らしました。
 大規模な資金が充てられた作品は、利益を出すために莫大な本数を売らなければなりません。また、App Storeは、iTunesが音楽に対して行ったように我々の産業を崩壊させました。毎年多くのゲームを購入していた人は、今では2~3のAAAタイトルだけを勝っています。後は、無料であるかガム1パック分くらいの値段で済むようなゲームを買って補っています。

 WiiやDSの市場は大方崩壊しました。3DSはパブリッシャーにとっては魅力的な市場ではありますが、一方で参入に対して用心しています。n-SpaceのようにWiiやDSで成功したデベロッパーでさえ、納期通りで予算通りに良質なタイトルをリリースしてきた経歴があってさえ、非常に骨の折れるビジネス環境になっています。


 同ブログでは「私は、優秀で一生懸命で強力なクリエイティブチームが集まったことを幸せに感じています。そして私は、彼らの将来の成果を皆さんと共有したいと思います」とのメッセージが書かれています。n-Spaceは経営危機に陥ったものの、それを乗り越えて存続する見込みです。

 なおn-Spaceは、海外で発売されたゲームキューブ用ソフト「ガイスト」や、DS向けに発売される「Call of Duty: Black Ops」「ゴールデンアイ007」などの開発を手掛けた会社です。

◎関連リンク
 □n-Space rumor control… (n-Space Blog)