3DS版「バイオハザード」のグラフィック、見た目は「5」とほぼ同じ
カプコンの竹内潤氏、石田智史氏、伊集院勝氏は、ニンテンドー3DS向けに開発中の自社製フレームワーク「MT FRAMEWORK」について語りました。
これは、Game Watchに掲載された「MT FRAMWORK(以下MTF)」の特集に登場したお三方が、インタビューに答えた時の内容です。
「MTF」は、カプコンが開発したプレイステーション3、Xbox360、PC向けのグラフィックエンジンで、2010年度中に発売予定のニンテンドー3DSにも対応予定です。2009年には第2世代へ進化して「MTF2.0」となり、2010年5月には対応タイトル第1弾として「ロストプラネット2」が発売されました。
3DS向けには、「MTF2.0」をベースとして3DSのグラフィックに特化した「
MT FRAMEWORK Mobile(以下MTFM)」が用意されました。対応タイトル第1弾は、「BIOHAZARD:REVELATIONS」になる予定です。
竹内氏は、本作について「
これは3DSのお話があってから動き出した完全新作のプロジェクトです。進行していた別ハードウェアのプロジェクトを3DSに持って来たのではありません」と述べ、本作が3DS専用に制作されている完全な新作である事を語りました。
また、
E3で初公開されたデモ映像については「3DS開発機でのリアルタイム・レンダリングの映像ですよ。最初、信じてもらえなかったみたいですけど」とし、「
実際、3DSは、このくらいの表現力はあるということは分かっていただきたい」と、3DSのグラフィック能力を絶賛しました。
ニンテンドー3DSのスペックについては任天堂が公開を禁止しているため、残念ながら詳細は語られませんでしたが、以下のような事が明らかになりました。
- 3DS版バイオハザードは、俯瞰的に見るとほとんど「バイオハザード5」と変わらない
- PS3やXbox360世代の3Dゲームグラフィックス表現で”三種の神器”と呼ばれたHDRレンダリング、セルフシャドウ、法線マップは全て3DS版バイオハザードでも使用されている
- 立体視時でも30fpsをキープできるようにグラフィックスを設計可能
- 2D時と立体視とで、グラフィックス表現のクオリティに違いは基本的にはない
- 「Super Street Fighter IV 3D Edition」も、MTFMを使用
3DSでは、細部を調べるとやはりPS3やXbox360の差が見つかるものの、見た目はほぼ同じレベルのグラフィック表現が可能になるとのこと。現時点では情報は限られていますが、少なくともWiiよりは高い能力を持っていることが判明しました。
なお、ニンテンドー3DSには、
株式会社ディジタルメディアプロフェッショナルが開発した3DグラフィックスIPコア「PICA200」が採用されます。このコアはWiiやPSPを上回る表現能力を持っていることが判明していますが、実際にはそれを上回る表現が可能になっているようです。
任天堂からは詳細なスペック情報が公開されることは無いと思いますので、結構貴重な情報になりそうです。記事ではさらに詳しく書かれていますので、そちらもぜひご覧ください。
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西川善司の3Dゲームファンのための「ロスト プラネット 2」グラフィックス講座(後編) (Game Watch)
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