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任天堂・紺野氏、すれちがい通信など3DSについて語る

  • 掲載: 2010年7月13日 20:40
 任天堂の紺野秀樹氏は、海外メディアWiredのインタビューにてニンテンドー3DSの様々な機能について語りました。

 ※21:12追記…ダウンロード販売に関する和訳を修正しました。
 以下、Wiredによるインタビューの和訳の一部です。


新しい操作デバイス「スライドパッド」について

 Wired: 3DSにはアナログのスライドパッドが搭載されています。このデバイスには、3次元グラフィックスとの関連性はありますか?
 紺野氏: 直接的な関係はありません。3D技術が搭載されるからスライドパッドを搭載したというわけではないからです。しかし、私は長い間ゲーム機を開発してきて、アナログによる操作が必要だと考えるようになりました。私は、アナログ操作によるマリオカートを提供したいです。
 私だけでなく、宮本さんも「次の携帯ゲーム機はアナログでの操作を出来るようにしよう」と言っていました


新しい「すれちがい通信」について

 Wired: あなたは「Tag Mode」(同時に複数のすれちがい通信を行う機能)について言及しました。それにより、プレイヤーが今どんなゲームを遊んでいるかに関わらずデータを交換できるようになりました。例えば私が誰かとNintendogsで通信するとき、そのデータはカートリッジではなくハードウェアに保存されるのですか?

 紺野氏: ハードウェアに保存されます。プレイヤーがTag Mode対応のゲームを最初に起動した時に、ハードウェアが自動的にTag Modeのデータスロットにデータを保存します。それによりマリオカート、Nintendogs、どうぶつの森など、同時に複数のゲームをサポートする予定です。

 Wired: そうなると、それらのデータを管理したり削除したりする機能がハードウェアに必要だと思うのですが。

 紺野氏: はい、そのために「Tag Mode Viewer」を準備しています。Viewerを見ると、例えば”Nintendogsで50人と繋がった”とか、”どうぶつの森では100人だった”などの情報を確認できます。

 Wired: この機能の登場により、ゲームのライフサイクルが若干延びるのではないでしょうか。

 紺野氏: はい。一旦は忘れてしまったゲームのデータが知らぬ間に集まっていて、それを見たプレイヤーにまた遊んでみようと思ってもらえるようなものを作りたいと考えています。


ダウンロード販売について

 Wired: データストレージについて考え始めると、やはりダウンロードゲームについて考えてしまいます。3DSには、”3DSウェア”のような新作ゲームのダウンロード販売は行われるのでしょうか。

 紺野氏: 残念ですが、それに関する詳細を話すことは出来ません。ただ、私は3DSでも、WiiウェアやDSiウェアのようなダウンロード販売があるべきだと思います。

 Wired: あなたは、3DSの登場により人々がゲームソフトを買う方法が変わると思いますか? また、小売店よりもダウンロード販売の方が多くなると思いますか?

 紺野氏: これは私の個人的な意見ですが、私は音楽を時々ダウンロード購入しますが、ゲームソフトは実際にお店に行って、自分で手にとって購入するのが好きです。しかし、ダウンロード販売の時代がいずれ来るのを止めることが出来るとは考えていません。


加速度センサとジャイロセンサ

 Wired: 加速度センサとジャイロセンサが3DSに搭載されています。これは、Wiiモーションプラスで出来ることと同様のことが出来るのですか?

 紺野氏: はい、同じようなモーションセンシングが可能です。

 Wired: 開発者がモーションコントロール対応のゲームを作るとき、プレイヤーの視野から3Dスクリーンが外れてしまう問題はあるのでしょうか。

 紺野氏: まず第一に3Dは、3DSにおける注目すべき唯一の特徴ではありません。私達は、ジャイロによるモーションコントロールが特徴のゲームについても考えています。実験により、FPSなどでポインタの狙いを付けるためにセンサが利用できることが分かりました。その時、プレイヤーの視線は画面の一点に向かっており、3Dの効果が薄くなる事はありません。そのため、3Dとモーションコントロールを同じソフトウェアで同時に使用することも可能です。


 ここで紹介した中では、すれちがい通信に関する「Tag Mode Viewer」の機能が新情報です。3DSでは複数のソフトで同時にすれちがい通信をすることが出来るようになっていますが、ソフト無しでも自動でデータのやり取りが行われたり、Tag Mode用のデータが自動で保存されるようになっていますので、それに関する管理機能を用意することになったようです。

 そのほか、インタビューでは興味深い話題がたくさん取り上げられています。また、3DSの本体/画面サイズに関する話題はこちらの記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。

◎関連リンク
 □Nintendo 3DS Idea Man Pulls Back Curtain on Handheld’s Capabilities (Wired)

◎関連ニュース
 □ニンテンドー3DSがDSi LLよりも小さくなった理由