任天堂の坂本賀勇氏がGDC2010で講演
現地時間3月9日より米国サンフランシスコにて開催された「Game Developers Conference 2010」にて、任天堂の坂本賀勇氏が講演を行いました。
坂本氏の講演は「
From Metroid to Tomodachi Collection to WarioWare: Different Approaches for Different Audiences(メトロイドからトモダチコレクション、メイドインワリオへ: 異なる観衆への異なるアプローチ)」という題目です。
簡単にまとめると、メトロイドやメイドインワリオ、トモダチコレクションなど、ジャンルの異なる数々のゲームをヒットさせてきた坂本氏は、どのような手法でゲーム制作を行ってきたかという講演です。
題目に登場している作品は、例えば「メトロイド」はシリアスでストーリー性のあるゲーム内容が特徴ですが、「トモダチコレクション」や「メイドインワリオ」はコミカルで、ちょっとおバカな要素も入っている遊び心満載の作品です。
岩田社長は、これらの作品のプロデューサーが同じ人間であることに興味を持ったそうで、
正反対に位置するスタンスのタイトルに対してどういうアプローチを行なっているのか、という説明を坂本氏に求めたとのこと。
坂本氏は「自分は特に意識していない」と困惑したそうですが、ここで改めて自分のゲーム作りについて掘り下げようと考えたのが今回の講演のきっかけになっているそうです。
坂本氏は、イタリアの映画監督Dario Argento氏らが手がけた恐怖映画から、
ムード、間、複線、コントラストという4つの演出方法を学んだとのこと。これは坂本氏のゲーム作りに大きな影響を与え、それは「ファミコン探偵倶楽部2」をはじめ、最新作の「Metroid Other M」にもあるようです。
また、坂本氏は幼少の頃から”
笑い”にも興味を持っていて、「何かおもしろいものがないか?」と一日の中の結構な時間を笑いの研究に使っているとのこと。また、様々なシチュエーションに対応できるようネタの品揃えを豊富にしておいたり、思いついたネタを頭の中でくり返しシミュレートしてベストパターンを考えたりと、ネタを披露する時のために念入りに準備しているそうです。
ほかに「トモダチコレクション」や「Mii」が誕生した経緯や、恐怖や笑いを経て坂本氏が行き着いた”岩田社長の質問に対する答え”など、とても興味深い話がたくさんありますので、まだの方はぜひ一度チェックしてみてください。
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