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「タレントスタジオ」や「マネビトカメラ」が『Mii』の基礎――社長が訊くWiiプロジェクト

  • 掲載: 2006年10月13日 23:02
 昨日から始まった「社長が訊くWiiプロジェクト Wii Sports編」の第2回が、本日午後に掲載されました。
 今回は「あれをリアルにしようと言う人いましたっけ?」というタイトルで、「Wii Sports」と「Mii」が中心になっています。今回はこの記事のタイトルに沿って、重要な部分をまとめています。

「Wii Sports」だけでなく様々なソフトで

 江口氏:最初のころは、Wiiの本体機能に「似顔絵チャンネル」を作るというのではなく、『Wii Sports』のプレイヤーキャラクターをそれで作ろうということで進んでいたんですけれど、話していくうちに、これはゲームソフトに組み込むよりもWii本体にそれを作る場所があったほうがいいということで、あっという間に「似顔絵チャンネル」の話が進んでいったんです。

64DDの「タレントスタジオ」

 山下氏:『タレントスタジオ』というのは64DDという、ニンテンドウ64のアタッチメントハードウェア用に開発されたソフトだったんですけれど。64DD用のソフトに、『マリオアーティスト』シリーズというプレイヤーがいろんなものを自分で作ることができるシリーズがあったんです。
 具体的には、絵を描く『ペイントスタジオ』、3Dのモデルを作る『ポリゴンスタジオ』、そして、人、というかキャラクターを作っていく『タレントスタジオ』という3本のソフトです。その『タレントスタジオ』にぼくは関わっていたんですけれど、まあ、その……たいへんに苦労しまして。
 一同:(笑)
 山下氏:当時から、すでに写真を取り込む仕様もありました。といってもSDメモリーカードなんてありませんでしたから、ゲームボーイ用のポケットカメラを使って撮って、キャプチャーカセットというものを64DDに挿して、というかなり大がかりなものだったんです。
 その仕組み作りにももちろん苦労したんですけど、いちばん悩んだのは、せっかく作ったそのキャラクターをどういうふうに遊びに活かすのかということでした。

「タレントスタジオ」で学んだこと

 山下氏:『タレントスタジオ』の反省点のひとつに、いろんなタッチを欲張りすぎた、というのがあるんです。つまり、似顔絵的なことをやろうとすると、ものすごくいろんなことをやりたくなるんですよ。
 リアルな似顔絵も描きたい、マンガ風にもしてみたい、アメコミみたいなタッチでも作ってみたい、という感じで。で、10年前は仕上がりがバラバラになってしまった。手間もずいぶんかかってしまいましたし。
 ですから、今回『Wii Sports』で似顔絵をやるというときも「タッチを整えないと終わらないですよ」というふうに、かなりみんなに言っていて。

「ステージデビュー」や「マネビトカメラ」

 山下氏:そういえば、『タレントスタジオ』のあとに『マネビト』というのもありましたし(笑)。
 岩田氏:ああ、『マネビト』も、そういうソフトでしたね。これは嶋村さんかな? 説明をお願いします(笑)。
 嶋村氏:うわぁ、まさか『マネビト』の話が出ると思わなかったです。なにしろ、世の中に出てないソフトなので(笑)。ええと、『マネビト』というのは、 いま山下さんがおっしゃっていた『タレントスタジオ』と同じような流れの中にあるゲームキューブ用のソフトで、いちおう、『ステージデビュー』という正式名でショウに出展もしていました。
 やっぱり、自分に似たキャラクターを作るソフトなんですけど、『タレントスタジオ』よりも、作ったキャラクターをカスタマイズすることに重点が置かれていました。それこそ、洋服やアクセサリーを何百種類も選べるようなもので、そうとう細かく作り込めたんです。
 でも、最終的には発売されなかったんですけど、やっぱり大きな課題だったのは……その……できたキャラクターを使って、何をするのかというところで
 一同:(笑)
 嶋村氏:その、よく似た人を作って、それで終わりだったんですね。で、遊んでもらった人に感想を聞くと、「これをどうするの?」という声が多くて。
 岩田氏:『タレントスタジオ』と同じ壁に当たったわけですね(笑)。

そしてWiiへ

 嶋村氏:ちっちゃなミニゲームがいっぱいあってもすぐに飽きられてしまって、せっかく作ったキャラクターが活かされないということはわかってましたし。
 それが今回ようやく『Wii Sports』できちんとした「場」を与えられることになって。しかも、ゲームの中で、自分の分身としてプロテニスプレイヤーのような経験もできる。浅いミニゲームのようなものではなくて、しっかりとしたゲームの中で自分が動いているのが、こんなにうれしいことだとは思いませんでした。単純にいって、感情移入の度合いがものすごく違うんです。
 岩田氏:あの「こけし」のようなキャラクターでも、ものすごく自分を感じることができるんですよね。みなさんにあらためてうかがいますけど、あの、リアルさとほど遠い「こけし」に「これじゃ、あまりにシンプルすぎるんじゃないか?」という不安はありませんでしたか?
 江口氏:あれをリアルにしようという人いましたっけ?……うん。誰もいなかったですね
 太田氏:ぼくは「こけし」のまま行きたかったですから。開発中、試しにマリオを乗せてみようか、というときはすごくドキドキしてたんですよ。「こけし」じゃなくなったらどうしよう、と思って(笑)。

 そういえば「ステージデビュー」が発表された時も、山下前社長や岩田社長がキャラクターとして登場していましたね。分身がゲームの中にいることに面白さはあるけど、いったい何に使うかまでは答えが出なかったようです。
 それが、Wiiが出来上がっていく段階で「Mii」と言う答えになったと。宮本さんの「こけし構想」とも繋がり、それらが上手く絡み合っている感じですね。記事を書く度に思うことですが、Wiiが家に来る日がとても待ち遠しいです。


◎関連リンク
 □社長が訊くWiiプロジェクト Vol.4 第2回 (任天堂)