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ほぼ日でどうぶつの森の開発秘話が掲載中、宮本さん「絵を変えちゃいけない」など

  • 掲載: 2009年4月19日 14:52
 MOTHERシリーズなどを手がけたコピーライターの糸井重里さんが主催する「ほぼ日刊イトイ新聞」にて、岩田社長や宮本さんなど開発者を招いての対談が連載中です。
 連載中の対談は「どうぶつの森 遊んだ人と作った人。」というもので、糸井さんのほか、任天堂の岩田社長、宮本さん、どうぶつの森を手がけた江口勝也さんなどが登場しています。
 この対談では、どうぶつの森シリーズの開発に関する様々な話を読むことが出来ますが、ここでは個人的に興味深い話題を一つ紹介したいと思います。

 2001年4月にニンテンドウ64向けに発売された初代「どうぶつの森」は、独特なゲーム性で当時も話題になりヒット作となりましたが、いざ増産するぞとなった時に、時計を制御する特殊なチップが原因で「納期4ヶ月」と言われてしまいました。
 2001年と言えばゲームキューブの発売が迫っていた頃で、増産を取り止めて急遽GC版の制作を行うことになります。その時に、宮本さんが開発スタッフに指示した内容は「絵を変えちゃいけない」というものでした。

 糸井氏: ゲームキューブで出すにあたって、「絵を変えちゃいけない」と言ったのはどういうところからなんですか? このゲームのムードはこの絵、だと思ったんですか?

 宮本氏: それもあるけど、新しいハードになると開発者は張り切るでしょ。余計なところで張り切ると、肝心な部分にパワーが注がれなくなるんです。
 それよりも、このゲームの一番大事なところを切り取って、早く作ったほうがいいんやないかと思ったわけですよ。

 岩田氏: この考え、すごいですよね?

 糸井氏: すごいですね。

 宮本氏: だって、このゲームにおいては家具1個ずつのグラフィックを磨き上げることはあんまり意味がないんですよ。それよりはもっと家具の種類を増やしたほうがいいわけです。

 (どうぶつの森 遊んだ人と作った人。 第6回「雑談からアイデア」より)

 「どうぶつの森の面白さとは何か?」という事を考えると、限られた時間の中でグラフィックに力を入れるよりも、家具などを充実させた方が良い、という方針になったようです。
 その考えは今も受け継がれていて、Wii版でも、グラフィックが良くなった事よりは街が追加された事やWiiスピークで会話できるようになった事が大きな特徴になっていますね。

 ほかにも、GC版でグラフィックを強化しなかったからこそDS版が生まれたという経緯が紹介されるなど、興味深い話題がたくさんありました。あと、対談の最終回にある”『どうぶつの森』と『MOTHER3』”というタイトルが気になります。
 この対談は、月曜日から水曜日まで残り3回分が掲載予定です。まだの方は、ぜひバックナンバーも含めて読んでみてください。

◎関連リンク
 □どうぶつの森 遊んだ人と作った人。 (ほぼ日刊イトイ新聞)