「写真チャンネル」の細かい機能――社長が訊くWiiプロジェクト
本日午後、「社長が訊くWiiプロジェクト Vol.3 Wiiチャンネル編」の第5回が掲載されました。
今回は「テレビでデジカメの写真を見る行為自体が新鮮」というタイトルで、「写真チャンネル」について取り上げています。
□早くから形になっていた「写真チャンネル」
岩田氏:私が、こういうものを作ってくれと言ってから、最初の試作品ができるまでがものすごく早かったですね。正直、こんなにすぐ作れるのかと驚いたくらいで。
河本氏:やはり、日ごろから自分がデジタルカメラに接していて、もっとこうだったらいいのにという考えがあったからだと思います。その意味では、迷わずそのまま作ったという感じでした。
岩田氏:しかも、その最初の試作品の段階で、いまの基本構造やテイストはほとんど完成してましたよね。もちろん、細かいところは調整されてますが。
河本氏:基本的な閲覧の仕組みや、拡大縮小やモザイクといった加工、スライドショーなんかは初期の段階からありましたね。
岩田氏:チャンネルの中ではもっとも早い段階で具体的な形になってましたね。それをみんなが見たときに「ああ、Wiiはこういうことができるのか」ということですごく説得力がありましたから、チャンネル全体の開発を進めるうえで非常に貢献したと思っています。
□「写真チャンネル」の動きは軽快
岩田氏:「写真チャンネル」で私が印象的だったのは、圧倒的な軽快さです。Wiiで写真を扱ったら、ここまで軽快になるんだと驚きました。
写真を閲覧したり加工したりするソフトはPC用のものがたくさんあって、ものすごく豊富な機能がついているんですけど、あの軽快な操作感というのはほかにはないんですね。「写真チャンネル」の軽快さを体験すると、これはPCの文化とは根本的に違うものだなと感じました。
河本氏:待たされたりするのって、いやですからね。極力、写真の読み込み時間も短くなるようにスタッフにがんばってもらいました。
□画像に加えてMotionJPEGにも対応
岩田氏:あと、できあがった「写真チャンネル」では写真と同じように動画も見られるんですよね。これは、リクエストした仕様にはなかったんですが、どういうこだわりで入れたんですか?
河本氏:動画も見られなきゃだめだろうというのは、いちばん最初のころから思ってました。いまのデジカメって、たいてい動画が撮れますよね。だったら対応しなきゃだめでしょ、って。まあ、自分の子どもがバブバブ言うのをWiiで見たいというのも大きかったですけど(笑)。
今のところ、
MotionJPEGと呼ばれるフォーマットに対応する予定です。
□「写真チャンネル」その他の機能1:画像に落書き
河本氏:後半につけ加えたものとしては、写真に絵を描く機能ですね。Wiiリモコンで画面をポインティングできるとなるとやっぱり、絵を描いてみたくなるんですよね。で、やってみたけど、きちんとした絵はさすがに難しい。でも、顔に眉毛を描く、くらいの落書きや、簡単な合成写真みたいなことはできるんですよ。
□「写真チャンネル」その他の機能2:スライドショーでMP3をBGMに
河本氏:あと、触ってもらったときに喜ばれるのは、スライドショーの機能ですね。これは、いろんな写真を自動的に切り替えながら、音楽を流すというものなんですけど、SDカードにMP3形式のファイルを入れておけば、好きな曲をスライドショーのBGMにできるんです。
□「ニュースチャンネル」と「お天気チャンネル」が目指すもの
河本氏:はい。「お天気」も「ニュース」も、「写真チャンネル」と同じように、ふだんゲームをしない人でも利用するチャンネルはなんだろうかということで話し合ううちに出てきたアイデアでした。
□お天気チャンネルのポイント
- 地球を画面に表示して、世界中の天気がわかるようにした
- それをWiiリモコンで自由に回せるようにした
- 視点を引いて地球全体が映ったとき、陸地の上に天気マークが表示される
□ニュースチャンネルのポイント
- 文字の拡大縮小をスムーズにできるようにしたこと
- ニュースに登場する地名をポイントされるようにした(先ほどの「地球」を活用)
□お天気やニュースの更新は?
- ニュースや天気の情報は、定期的に、最新のものに更新される。
- 当初は「電源を入れてから読みにいけばいい」という意見もあった
- 「Wiiを起動した瞬間に、最新の天気が表示されていることが大切だと思ったんですよ。知りたいと思ったとき、すぐにわかるのか、数秒待たされるのかって、けっこう違うと思うんです」(岩田氏)
岩田社長のコメントは、常にユーザー視点で的を射ることばかりですね。Wiiが、ゲーム機の中で一番人にやさしいハードになってくれることに期待です。
◎関連リンク
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社長が訊くWiiプロジェクト Vol.3「Wiiチャンネル」編 第5回 (任天堂)