GameSpotによると、米国メリーランド州に本社を置くHillcrest LabsはWiiが同社の保有する特許を侵害しているとして、現地時間20日に米国際貿易委員会（ITC）および同州連邦地方裁判所の両方に苦情を申し立てたとのこと。

　Hillcrest Labsは、消費者家電メーカーに対してインタラクティブメディアシステムを製造してライセンス提供を行っていて、その中の「ハンドヘルド3Dポインティングデバイス」に関連した3件の特許と、「テレビのディスプレイ上でグラフィックコンテンツを組織的に表示する、ナビゲーションインターフェースのディスプレイシステム」に関連した1件の特許は同社が保有していると主張しています。
　また、同社は、運動を感知するリモコン「The Loop」を製造しており、この製品も今回の論争の的となった特許で保護されていると述べています。

　今回の訴えでHillcrest Labsは、ITCに対しては米国内へのWiiの輸入差し止めを、米連邦地裁に対しては金額は不明ですが損害賠償を請求しています。
　また、同社は現地時間20日に声明を発表し、「当社は任天堂およびWiiに、多大の敬意を表するものの、明らかに任天堂は、当社が保有する特許を侵害しており、当社の知的財産権を保護するため、今回の措置を取るに至った」と述べました。

　この件に対して任天堂は、まだ公式なコメントを発表していません。

　ちなみに、任天堂がコントローラ関連で訴えられるのは今回が初めてではなく、GC用コントローラやクラシックコントローラが自社の特許を侵害しているとしてAnascape社に提訴され、米裁判所より2100万ドルの支払い命令が出されました。この件に関しては、判決に不服として任天堂が控訴しています。

　賠償請求で済むならまだしも、今回は「米国内へのWiiの輸入差し止め」も訴えており、今後の動向が気になりますね。

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