高難度と達成感の狭間で:「トゥームレイダー アニバーサリー」レビュー
りみるさんによる、モノフェローズレビューの第2弾。今回は、スパイクより3月に発売された「トゥームレイダー アニバーサリー」のレビューです。
==ご案内==
このレビューはWillVii株式会社が運営する国内最大級家電・ゲームレビューサイト「みんぽす」から商品を無償でお借りして掲載しています。(詳細は末尾で)
■モノフェローズレビュー第2弾
今回のレビューはスパイクから発売中の遺跡探索アドベンチャーシリーズの最新作「トゥームレイダー アニバーサリー」です。
XboxやPS2など様々なハードで発売されている本作ですが、レビューするのは当然ながらWii版です。
■Wiiリモコンとララ・クロフト
女性冒険家のララ・クロフトを操作して、遺跡に隠された秘宝を探し出すことが目的のこのゲーム。ジャンプやしゃがみといった基本的な動きから、壁にぶら下がっての移動や、ワイヤーを使った振り子移動など、多彩なアクションを駆使して難所を突破するのが最大の魅力です。
操作はWiiリモコン+ヌンチャクで行いますが、リモコンでポイントする・ヌンチャクを振るといったWiiならではの操作も要求されます。また、Wii版ではリモコンを使った簡単な謎解きの要素も追加されています。
できることは数多いですが、ゲーム序盤はチュートリアルになっており、ステージを進めていく過程で難しいアクションもこなせるようになります。
■箱庭アクション
作り込まれたステージを自由に探索する箱庭ゲームですが、グラフィックは美麗に描きこまれており、ハードの進化を感じさせます。プレイ中のロードもほとんどストレスを感じることはなく、ノンストップで爽快なアクションを堪能できます。
しかしながら、アクションの難易度は非常に高く、失敗しては何度もチャレンジを繰り返すトライ&エラータイプのゲームとなっています。リトライ回数は無制限でその場からリスタート可能な新設設計になっているため、諦めずに繰り返せばいずれはクリア可能ですが、そのためにはテクニックか忍耐力が求められます。
■トゥームレイダーはリアルか?
ゲームなのでフィクションに違いないのですが、ララの身体能力は人間の限界を超えない範囲の表現となっています(例えば、垂直跳びでは腰の高さ程度までしか跳躍できません)。高いところから落ちればダメージも受けますし、高すぎるとゲームオーバーとなってしまいます。ゲームの主人公として(タフさはありますが)スーパーマン的な活躍はできませんが、リアルな描かれ方は感情移入をしやすくさせています。
物語の舞台となる遺跡やその中の仕掛けは、設定的に超古代の謎という解釈が可能なため、そこに違和感は感じません。
それに対して、遺跡でララを待ち構える敵キャラとして狼や熊、ティラノサウルスまでもが配置されていますが、これがいかにもゲーム的に「配置」されており、そこに居る必然性が感じられません。古代人が作った遺跡の中で、数億年前に絶滅したはずの恐竜に襲われるというシチュエーションは、ゲームを盛り上げるための演出として効果的ではあるのですが、冷静に考えてみるとあまりにも突飛な感があります。
こういった背景部分もストーリーに織り込まれていると、物語に厚みが出たのでしょうが、全般的に説明不足といった印象を受けます。
■高いハードルを求める方に
前述のとおりゲームとしての難易度は高い方ですし、謎解きも手取り足取りのヒントを与えてくれるわけではないので、試行錯誤やリトライを繰り返すことが前提となっています。
ハードルが高めの分、得られる達成感も格別なのですが、そのために人を選ぶ面があります。
腕に自信のある人にオススメしたいゲームです。
→
「トゥームレイダー アニバーサリー」公式サイト このレビューはWillVii株式会社が運営する国内最大級家電・ゲームレビューサイト「みんぽす」から商品を無償でお借りして掲載しています。本レビュー掲載によるブロガーへの報酬の支払いは一切ありません。レビューの内容につきましてはみんぽすやメーカーからの関与なく完全に中立な立場で書いています。(唯一事実誤認があった場合のみ修正を行います)
商品無償貸し出しサービス「モノフェローズ」に関する詳細はこちら。
◎りみるさんの過去のモノフェローズレビュー
□
モノフェローズレビュー: お姉チャンバラRevolution◎過去のWiiソフトレビュー記事一覧
□
レビュー広場(仮)