「社長が訊く Wiiプロジェクト」リモコン編第3回が掲載に
これまで週末を含め5日間に渡り連載が続けられてきた「社長が訊く Wiiプロジェクト」の、リモコン編第3回が掲載されました。
今回は「新しいスタンダードになっていく」と題して、Wiiリモコンと共に使用する「センサバー」についてや、E3やTGSでWiiを公開した時の話などが中心です。
なお、今日で連載がひと段落ということで、登場した方々のメッセージなどもあります。
◎関連リンク
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社長が訊く Wiiプロジェクト Vol.2 リモコン編 第3回 (任天堂)
◎今回のまとめ
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「センサバー」は必要か 池田氏:操作の信頼性を高めるうえで、テレビ側からの絶対軸というものがどうしても必要だったんです。テレビとコントローラをつなぐ光の軸をきちんと計って絶対的な方向の軸を確立しておかないと、誤差がたまってポインターがどこを指しているのかがわからなくなってしまうんですね。
ユーザーがいま何をしているのかをわからせるために、方向というのはやはりきちんと定めなければならない。逆にいうと、加速度を計る軸と、方向を計る軸のふたつがあればコントローラの可能性がすごく広がるんです。そのために、センサーバーは必要不可欠でした。
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「センサバー」配線へのこだわり 宮本氏:正直なところをいえば、センサーバーというのはつけなくてすむのであれば、ないほうがいいわけです。それはもう、誰にとっても明らかですよね。ところが、これがあるから信頼性が高まるんです。技術のキモの部分ですから、つけないというわけにはいかない。
当初は、電池を入れるようにして、テレビのまわりにポンと置いてもらうようにしようかと言ってたんですが、やはり、電池切れのストレスが生まれます。そもそも、Wiiとテレビは必ずケーブルでつながれるわけで、テレビとケーブルの範囲内に必ず本体はあるわけですよね。
だったら、電源は本体から供給するようにして、あとはなるだけ目障りにならないように、お客さんが自由なつけ方ができるように徹底的に工夫しようということになったんです。
他にも、「部屋に馴染むようなセンサバーの配色は何か」とか「どこに置いてもらうか」など、センサバーについては色々と苦労があったようです。
「確かに無い方が良いけど、あるともっとゲームが面白くなりますよ」ということで、
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Wiiは任天堂だからできた 池田氏:任天堂という会社は、「何か新しいことを」ということをつねに求められてるような気がします。新しいことをやって褒めてもらおうという、そこがやっぱり任天堂のスタイルなのかなと思います。
芦田氏:やはり、ハードの開発部門とソフトの開発部門の連携ですね。任天堂ならではのこの連携が新しいものを生んでいくパワーというか源だと思います。
そういった、任天堂のいいカルチャー、いい伝統は、これからも維持していきたいですね。
竹田氏:ぼくも同じですね。任天堂のいい伝統というかDNAというか。何か新しいことをやろう、エンタテインメントは新しくなかったら意味がないぞという、そういう志が常にあるからできたんじゃないですかね。
宮本氏:やっぱり作ってる現場の人間としては新しいことに保守的になる部分もあるんですよね、どうしても。
(中略)それと、任天堂というのは、ハードとソフトの両方を考えながら商品全体を作れる組織であって、そういう組織って世の中にそうはたくさんないと思うんです。今回のWiiでは、あらためてそのことを実感したし、何か新しいものを作るときにはよりその力を発揮する会社だなとあらためて感じましたね。
任天堂は、ハードとソフトの連携に関してはものすごく一貫性があり、だからDSのヒットがあったのかもしれません。これらゲームに対するこだわりやスタイルというのは、誇るべき伝統でしょう。
あと、上のまとめにはありませんが、芦田氏のコメント「Wiiを置いてもらったうえで、テレビにセンサーバーをつけてもらわなければならない」というのは、「商品を買っていただいた」という謙虚さがでていて、ここも任天堂らしいですね。
明日はついにWiiの発表会です。どんなサプライズがあるのか、今から楽しみですね。