トップページWii関連ニュース > 中国の業者、なんと”日本語版Wii本体の説明書”を翻訳して販売

中国の業者、なんと”日本語版Wii本体の説明書”を翻訳して販売

  • 掲載: 2007年12月27日 20:25
 日経トレンディネットの記事によると、日本語のWiiの説明書にそっくりなデザインの本が本屋で売られていたとのこと。なんとその本は、日本語版のWii本体説明書を翻訳したものでした。
 本は、Wii本体説明書の「準備編(白色)」と「機能編(灰色)」に似た冊子と、灰色の本が1冊、それとCD-ROMがセットで値段は29.8元(日本円で約450円)です。中国の雑誌は大体10元程度のようですので、この本は高い方という事になりますね。
 この本は中国各地の新華書店で販売されているようで、なんとISBN番号も振られています。

 さて本物と偽者を比べてみますと、以下のような違いがありました。
  • 本物のWii説明書「機能編」は全92ページだが、中国語版の偽物は全72ページ
  • 「準備編」は全72ページに対し、偽物は全32ページ
  • 「かんたんガイド」は、中国語版の偽物には無い
  • 本物はカラーで印刷されているが、偽物は黒と青の2色刷り

 そのほか、偽物にはWii本体説明書特有のフレンドリーさが無くなっており、巻頭にある「使用上の注意」がごっそりと抜けていたり、一部の説明が簡略化されているようです。だからページ数が少なくなるんですね。
 記事では、この説明書について以下のように語っています。

 実は中国では、(中略)やたら“抜け道”とも思えるような情報を記載する説明書が多い。また初心者向けの説明は省略され、どこかマニアックな雰囲気が漂うのも、よくありがちな中国の説明書の傾向だ。
 汎用的製品の部分で抜け道らしき情報を示しながら、初心者向けの説明は知っているものとして端折る。このWiiの説明書は、実に“中国らしい”クセのある説明書なのだ



 で、今まで触れていなかった残りの”灰色の本”ですが、これはWiiソフトやWiiチャンネルなどを紹介するムックのようになっています。しかし、「任天堂は反対するがユーザーは支持している」と海賊版を正当化するかのような内容もあり、さすが中国語版と言わざるを得ない本になっています。
 最後に付属のCD-ROMについてですが、Wiiソフトのムービーが多数収録されています。怪しげな圧縮ファイルも収録されているようですが、記事によると「少なくとも安価な本の付録CDに海賊版ゲームが多数付属というものではない」ようです。

 ここで気になるのは「この本は違法じゃないのか」という事ですが、もともと説明書自体に著作権があるため、本書を任天堂に無断で製作した場合は著作権侵害、さらに「Wii」のロゴを無断使用していれば商標権も侵害している事になるようです。

 今後、任天堂をWiiを中国で展開していく上で、この本がどう扱われていくかに注目ですね。

◎関連リンク
 □もう想像を超えた…なんとWii未発売の中国で翻訳された「Wii説明書」が発売! (日経)

◎関連ニュース
 □中国産「Vii」関連ニュース一覧